禁煙プログラマ

今朝、禁煙しました。

喫煙者にとってこの言葉を言うことは勇気がいるものです。僕もこれを宣言するまでに長いこと時間をかけました。僕は約17年間の喫煙者でした。最初はセブンスターでしたが、17年のほとんどはロングピースを吸ってました。wikipedia:ピース_(タバコ)

ロングピースはフィルタ付きのメジャーな煙草としては一番キツい奴で、強い煙草を吸っていると自分が強い男のように思えていたような気がします。だいたい1日1箱ですが、ひどいときは2箱吸っていたと思います。何度が禁煙をしたこともあります。最も長い時で半年間。酒の席で後輩の勧めに負けて吸ってからはlike a rolling stone.元の木阿弥。

で煙草をやめることを決意しながら結婚をして、引っ越してからはやめようやめようと思いつつベランダで吸っていたのですが、今朝奮起してやめました。前回半年間の禁煙に成功できた本が今回も効くかどうかは若干不安でしたが、ばっちり気持ちよくやめたと思います。

禁煙セラピー[セラピーシリーズ]

禁煙セラピー[セラピーシリーズ]


ここからは僕がくじけそうになったときに読み返すためのものであり、もしかしたらやめたくてもやめられない他の人のためです。これを読む前に「禁煙セラピー」を読み返すのが先ですけどね。
途中から開発者向けの言葉を使ってますが、だいたいどこでも同じなんじゃないかと思います。

煙草は不安を植え付ける

不安とは、心配事があったり、困ったり、落ち着かない状態のことです。これは煙草に関係なく一般的にそうですよね?そして知らない場所に行った時の喫煙者は十中八九喫煙所の場所を確認するまで、この状態にあります。意識してなくても喫煙所の看板やマークを見つけてしまうことも多いと思います。この不安は煙草を吸わない人には当然ありません。

電車や飛行機のように「絶対吸っちゃダメ」という場合はガマンするしかないと諦められるのに、映画館や禁煙のレストランの場合「外に出て吸える」と思うと、「ここにいたいけど、煙草も吸いたい」という葛藤が生まれます。これが煙草でなかったら「こいつメンドくさ」と言い放つところですが、煙草のことだと必死になってしまいます。そんな風になってしまう事を考えて「入る前にいっぱい吸っておこう」とか、「出れば煙草が吸えるー!」とか考えちゃったり。

また職場では約2時間おきに喫煙所に行っていましたが、「まだ1時間しか経ってない」なんて思ったりもします。あんまり頻繁に吸いに行っていると周りの目も気になりますし。

それから煙草の健康への影響を訴える記事や番組を煙草を吸わない家族と一緒に見る時の気まずさは何とも言えませんね。はっきり言われたら言われたで嫌なのですが、言わなかったら言わなかったで「やめてほしい」と思っている事は分かっているので、気遣いを感じる分罪悪感を感じます。

健康に悪影響があることはよーく分かっているつもりですが、煙草が今すぐ影響のあるものではないと思っているのでやめられない。いや多分よく分かってないのでしょうね・・・。たぶんやめた今でもよく分かってません。

まあこんな風に考えちゃうのは、もう頭が煙草に支配されちゃっている訳ですよね。少なくとも僕はそうでした。たぶん、これから1ヶ月くらいはまだまだそうなんでしょうけど。とにかくこんなにも煙草は僕を長年不安にさせてきました。大した不安ではないではないかもしれませんが、あまりにも長い間、ほとんど毎日不安になっていました。

煙草の罠

「禁煙セラピー」の9章「ストレスを和らげるという幻想」が分かりやすいですが、煙草を吸うと落ち着いた気分になりますが、そもそもそれは「煙草が吸いたい」という衝動が満足できただけであり、数分後、数時間後にはまた吸いたくなる。で、そもそも吸いたいという衝動を煙草が生み出している訳です。まさに中毒。

全く吸わない人と自分を比べる

吸わない人は自分より何か損していることがあるのか?考えてみると喫煙室で発生することがある突然の打合せに参加できないことくらいです。これもチームのメンバー全員が喫煙者だったらその場で決めるのもアリですが、そうでないならちゃんと部屋に戻って喫煙室での話をメンバーに伝えるべきですので、ちゃんと機能しているチームならこの心配もないでしょう。

煙草を吸わないと良い設計ができない?
煙草を吸わないと集中してコードが書けない?
煙草を吸わないとテストが書けない?

煙草を吸わない開発者を一人でも行っていれば、十分これらは否定できるはずです。

もっとコードに集中するための禁煙

禁煙すると短期的には「煙草を吸いたいなー」と考えてコードを書く集中力が落ちそうですが、中長期的に考えれば余計な事を考える事が減って集中できるはずです。なので吸わないことを肯定的に捉えて、もっとコードに集中するために禁煙してきたいと思います。

一生続くプロジェクト

受託開発の場合はずーっと続く事はないでしょうし、自社サービスの開発でも何十年と続くものは稀ですが、成功する禁煙は一生かけて行います。これは大きな違いですね。

一人で禁煙する

よく会社のメンバーで「一緒に禁煙しよう」なんて言い出す人もいます、っていうか僕も言った事がありますが、これはやめた方が良いでしょう。なぜなら禁煙は一生のプロジェクトだからです。もし誘った人が奥さんや旦那さんで一生側にいる人なら一緒に禁煙するのも良いでしょうが、そんな人でも飲み会などでの「煙草吸いたい虫」の囁きに抗ってくれるわけではないのです。「煙草吸いたい虫」は体の中にいて「一本だけならいいよねー」とあまーく囁くからです。

自分の体の中の「煙草吸いたい虫」に一口も餌をやらないようにするためには自分自身が奴の囁きに乗らない事が重要です。誰かと一緒に、ではなく一人で禁煙する勇気を持ちましょう。

eXtreme禁煙

XPと禁煙を合わせて考えて、禁煙プラクティスを上げられたら面白いなーと思いました。
wikipedia:エクストリーム・プログラミング

情熱プログラマを読んで自分を長いスパンで見つめたときに、まずは煙草をやめたいなーって思ったので、書いてみました。

情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方

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